第二次やかん杯の感想!

小説家になろうでおこなわれた「第二次やかん杯」についての感想ですよ!

持ち回りでテーマを決めて作品を書き、それを評価しあうという企画。もちろん自由参加なので興味があれば見てみてね!

 

そんなこといいながらも僕は読み専(小説を書かず、読んでばっかりのこと)なので感想かくの怖い!でも書きたい!もっと参加してほしい!なんでブログに書いた!

 

見られないならと好き放題に書いてみた!

自分は文章力を語れるほど小説を読み込んでいるわけではなく、文章をかみ締めて読むより、すらすら流して読み、分かりやすい物語が好きであるのを前提として感想をかいています。

自分の趣味志向はこんな感じなので参考にするなら気をつけてね。

 

 個別感想

1.小人とあたしと。 作者:山藍摺
うーん。なんともいえない。ストーリーも微妙だし、キャラもたってない。小人との掛け合いを長くして、キャラクターで魅せるほうがよさそう。


2.夏の落としもの 作者:日向夏

面白かった。起承転結がしっかりとなされ、どんでん返しの強さも良く、視点がガラリと変わり、もう一度読み返したくなった。ミスリードを誘うためだとは思うんだけど一瞬BLかなと思ってしまった。ただ「鍵」としては弱いかなと感じる。些細な問題だけど。

3.玉手箱の結び紐 作者:くろひつじ

「鍵」がしっかり主題となっており、その使い方も、なるほど、と唸らざるを得ない出来だった。もう少しコンパクトにまとめて、こじれた人間関係と同時に進行させ、玉手箱をメタファーとして使っても面白いかなー。

4.箱と鍵 作者:久保田
物語の構造はQ&A形式で無難。物語に入っていくことも出来ず、急にヒロインの心情を出されてもタメがなさすぎて不発だった。あとオチが理解できなかった。お兄ちゃんが母校の教師となり、ヒロインが教育実習で戻ってくるということ?この文章だとお兄さんが高校に居たときに渡してるのかと思って、前半部分が意味不明になってしまった。


5.落し物には福キタル。 作者:ありま氷炎

落ちがねー。弱く感じちゃうなー。劇団サークルの脚本でありそうかなー。否定的に書いたけど話としてはうまくまとまってて良かった。ただなんかパンチが弱い。強烈にひきつけてくるものを感じなかった。好みの問題かもしれない。


6.最果ての塔 作者:時雨煮

ファンタジーで全体的に落ち着いた雰囲気。ただ十五年の重みを感じることが出来なかった。主人公が淡白すぎるのかな。これも好みの問題だな。

7.君と僕、カチューシャ、Bitter Sweet. 作者:澤群キョウ

うーん。とくに苦さも感じない。繊細な物語でもない。うーん。


8.神野シゲルの完璧な一日 作者:アラトリウス

面白かった。あとがきにあるコメディ調ならこれでいい。ただ苦さの残る読後感をもっと強烈にしたほうが完成度は上がったと思う。

9.雪降る聖夜に妹のためにパンツ一丁になった僕は、翌朝「ファッキンクリスマス」と呟いた。 作者:灯月公夜

べたな落ちかと思ったら違った。妹ちゃんかわいい。


10.錠前の歌 作者:冴吹稔

まとまってる。雰囲気もでてる。こんな地方伝承ありそう。物語が淡白だった。


11.エミリアの魔法鍵 作者:スライム / 栖原依夢

すきだわー。でも完成度が高いとはいえないなー。骨組みだけすぎる。


12.大森さんちのお隣さん 作者:六理

散漫になってないか。一つにしぼるべきだったのでは。キャラクターの印象は強いんだけどなー。


13.天翔る王子と鍵の柩 作者:はしお ぜん

不思議な物語。短いセンテンスの文章もその雰囲気をより強くしてるのかな。ただ序盤が説明不足だった。ばあちゃんの家に来ていることを先に説明すべきだと思う。

14.聖夜の音 作者:白桔梗

どうせするなら韻を踏んだ文章とか言葉遊びがほしかった。字数遊びといわれてもなー。


15.ライダー、もしくは、鍵人間功太郎 作者:peixe

すごい。勢いと馬鹿さがすごいのになんかきれいにまとまってる。こんな着地点を用意されたらなにも言えない。あくの強さがすごい。


16.君は栄えの籠の中 作者:二宮酒匂
雰囲気作りは流石。キャラクターもたってる。だが面白い短編かと言われたら違う。長編の一章みたい。世界観説明と人物紹介で終わってる。お話ではない。

 

17.物語の部屋 作者:笑うヤカン

秀逸。オチ、構成も良かった。これは自分の問題なんだけどトリックの解き明かしがいまいちわからくて何度か読み返す羽目になった。うまい例え話を入れるなどして流れるように読みたかったが物語の構成上、ワトソン役がいないのでしゃーなし。


18.ある昼下がりの一幕 作者:蝉川夏哉/逢坂十七年蝉

テーマは面白い。だけどもっと上手く料理できたのでは?ヤマがなさすぎた。もちろん起伏がなくても面白い物語はあるけど、これには精緻な心情描写や鋭い人間観察も感じられなかった。ストーリーで勝負すべきだったのでは。別れる雰囲気をもっとだして、仲直りしたいけど切っ掛けがつかめずにいる感じで緊迫感をだし、短編らしい素っ頓狂なヤマ場があって結局仲直りする、そんなべたな展開のほうがよかった気がする。

 

総評

全体的に面白かった!玉石混合のなろうの中でも質の高いのが揃ってる。否定的に書いたのも多いけど一定の質は超えていると言っていい。とくに今回は一万字縛りのレギュレーションもあり読みやすかった!特に夏の落し物と物語の部屋は秀逸。ライダー、もしくは、鍵人間功太郎も個性的で笑えた。人には勧めづらいけどな!君は栄えの籠の中は長編で読みたいところ。まあでもその前に……あっちをね(ニッコリ)

次も期待しておこう。